なぜ作っているかWhy
タジク語は話者が1,000万人を超える言語ですが、 日本語で読める体系的な資料がほとんどありません。 教科書も辞書も、英語かロシア語を経由することになります。
一方で、日本語話者にとってタジク語は決して難しい言語ではありません。 名詞に性がなく、格変化もほとんどなく、語順は日本語とほぼ同じ。 入口さえあれば入れる言語なのに、その入口が日本語で用意されていない。 それがこのサイトを作っている理由です。
ペルシア語やロシア語の知識を前提にしない、という方針で書いています。 比較として触れることはありますが、 知らなくても読み進められるようにしてあります。
何を載せているかContents
背景を扱うページも用意しています。 ペルシア語・ダリー語との関係、20世紀に三度変わった文字の歴史、 タジキスタンという国について。 言語だけを切り離すより、周辺を知るほうが記憶に残ると考えています。
表記の方針Conventions
キリル文字とラテン転写を併記する
見出し語や例文には、かならずラテン転写を添えています。 キリル文字に慣れないうちは転写を頼りに、 慣れてきたらキリル文字だけを見るようにしてください。 転写は次の規則によります。
上に無い文字は、おおむねローマ字の感覚どおりに読めます。 この規則はサイト全体で統一しており、 ページごとに書き分けることはありません。
1998年に廃止された文字は使わない
正書法改革で使われなくなった4文字は、 それ自体を説明する場面をのぞいて本文に出しません。 古い資料では見かけることがあるので、 文字のページで触れておくにとどめています。
かな表記は補助として扱う
単語集にはかな読みを添えていますが、 これは検索の手がかりであって発音記号ではありません。 タジク語には日本語に無い音がいくつもあり、 かなで書ける範囲には限りがあります。 発音は文字のページの説明を基準にしてください。
作り方How It Is Built
サイトは静的に生成しています。 本文だけを書いたファイルを置くと、 ビルドスクリプトがナビ・共通の見出し・フッターを付けて書き出す、という仕組みです。
文字表と単語集はデータを1か所にまとめて持っています。 同じ語が複数のページに散らばらないので、 綴りを直すときは1か所を直すだけで全体に反映されます。
正確さについてOn Accuracy
母語話者による全面的な確認は経ていません。 日本語話者が学びながら書いているものなので、 誤りや、不自然な言い回しが残っている可能性があります。
とくに次の3つは、資料だけでは判断しきれない部分です。
| 項目 | 難しさ |
|---|---|
| 語感・ていねいさの度合い | 辞書には載らない。場面ごとの自然さは話者にしか分からない |
| 書きことばと話しことばの差 | 教科書の形が日常会話でそのまま使われるとはかぎらない |
| 地域による違い | ドゥシャンベ、北部、南部で語彙も言い方も揺れる |
内容の性質上、試験や業務での利用は想定していません。 正確さが要求される場面では、辞書や専門家に当たってください。
姉妹サイトSister Site
同じ運営者が、 アルメニア完全ガイド というサイトも作っています。 アルメニアという国や民族に関わる歴史や地理に加えて、 各種アルメニア語の変種や方言も扱っています。
アルメニア語もタジク語と同じく、 日本語で読める資料がほとんど無い言語です。 「日本語話者のための入口を用意する」という目的は共通しています。
| タジク語 | 東アルメニア語 | |
|---|---|---|
| 系統 | インド・ヨーロッパ語族/イラン語派 | インド・ヨーロッパ語族/独立した一語派 |
| 文字 | キリル文字35字 | アルメニア文字。5世紀に作られた固有の文字 |
| 日本語話者から見て | 文字は既知の形に近く、語順も同じ | 文字から覚え直しだが、語順は日本語に近い |
系統としては遠い2つの言語ですが、 どちらも語順が日本語に近く、名詞に性がありません。 ヨーロッパの言語で苦労した方ほど、 とっつきやすく感じるかもしれません。
運営About the Author
ヨンホ・セビヨルンが個人で作っています。 タジク語の専門家ではなく、 学習者として書いているという立場です。
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